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離婚基礎知識

離婚を切り出すとき

離婚を切り出すことはとても覚悟のいることです。
おそらく離婚の決断をするまでの間に多くの迷いや葛藤があったはずです。

ただ、離婚を切り出される相手の方は、何の予想もしていない場合が多く
それ以上の驚きと困惑を覚えるはずです。

そのため離婚を切り出すのは、相手がある程度落ち着いて現実を受け止め、
考える余裕がある時の方が良いでしょう。
突然言い出すのではなく、数日前から少し神妙な雰囲気を漂わせておくのも
良いかも知れません。

離婚の意思をを告げる際に、なぜ離婚したいかを順序立てて説明すべきですが
相手の状況によっては話を続けるのが不可能な場合もあるので
一度にすべてを告げて結論を急ごうとしないことです。

また連日のように離婚話を持ち出すと
相手が一切の交渉を拒否してしまう事があるので、
相手の反応をよく見るようにすべきです。

結論を急ぎたい気持ちも分かりますが、相手の反応をよく見て
相手にも考える時間的余裕を与え、質問があれば懇切丁寧に答えるべきです。
質問に対して冷静かつ論理的に答えることで、相手にも離婚の意思が
確固たるものであることを伝えることにつながります。

 

相手に離婚原因(有責性)がある場合

浮気などのように離婚原因(有責性と言います)が相手にある場合は、
過度に相手を責めることはせず、淡々と離婚の意思を伝える方が良いでしょう。

仮に相手の有責性を示す証拠を持っていたとしても
「証拠がある」と言う事実を告げるだけで、いきなり証拠そのものを
開示する必要はありません。

「証拠を見せろ」と言われた場合も、裁判等のしかるべき時に開示すると
応える方が相手に心理的圧迫を与えることができ、
その後の交渉を有利に運べる可能性があります。
ただしまったく証拠が無いのに「証拠がある」という
ハッタリを使うことは避けるべきです。

相手に有責性がある場合、相手にはなんらかの引け目があるので
離婚の切り出し自体はさほどハードルが高くないはずです。
よって離婚したいこと、そしてその意思が固いこと、
できれば協議による離婚をしたいこと、
但しどうしても協議に応じられないならば、裁判も辞さないことを
相手に認識させられれば充分です。

 

自分に離婚原因(有責性)がある場合

自分に離婚原因がある場合、離婚を切り出すのは
かなり困難な状況に陥ることが予想されます。
おそらく想像以上に相手の反発をかうことになるでしょうし、
離婚条件も想像以上のものを請求されるはずです。

実際、有責性が自分にある場合、
裁判で離婚が認められるには越えなくてはならないハードルが高いため、
当事者同士の話し合いによる協議離婚をせざるを得ず
多くの面で相手の希望に沿った離婚条件になってしまう可能性が高いです。

ちなみに有責配偶者からの離婚請求が裁判で認められるためには
未成年の子供がいないことと最低でも5年の別居生活
そして相手の生活を困窮させないことが必要とされています。

よって離婚を切り出す前に、自分自身の意思が固いことを再度確認し
条件に関し、特に金銭請求に対して、どの程度まで対応可能かを
よく検討する必要があります。

どうしても早急に離婚をしたいのならば
離婚までの時間を買うという考え方で、ある程度以上の出費(婚姻費用、慰謝料)を
覚悟しておく方が良いでしょう。

また自分の現状を考えて条件的(金銭補償など)に難しそうならば、
一旦、離婚を切り出すのは控えて、まず条件を整える方が賢明かもしれません。

 

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